Oct 7, 2014

6m QRP 真空管リニアアンプ(その2)

1.概要
Summary of "Vacuum tube linear amplifier for 6m QRP (Part 2)"
前回の(その1)から約8ヶ月経ってしまい、もう遠くに忘れ去られようとしているかもしれませんが、実はまだ延々と検討を続けているのであります・・・新規開発品なんてこんなもんでしょう?。細かいことを言い出すときりがないのですが、現在までに分かったことを整理し、フィックスしておきたいと思い途中経過ですが(その2)にまとめてみました。
I will compile the details of the development study about the amplifier still in progress.

2.電源部
DC/DC Converter

効率改善、出力電圧の調整と安定性の向上のため回路と部品が大幅に変更になっています。最終の回路図を次に示すので参考にしてください。


電源部の概観は次のとおりです。


シミュレーターを用いた初期設計のままですと、フィラメント電圧が低すぎるので、トランスの巻数比の変更と高圧電圧を微調整するためにブリーダー抵抗を追加しました。
現状の出力電圧は次のとおりです。
入力電圧(Vin)=13.8V
高圧出力電圧(Vout-hv)=282V・・・6AQ5は定格を超えていますが、ま~いいでしょう?
フィラメント出力電圧(Vout-fil)=6.0V・・・入力電圧が12Vまで下がると6AU6はちと苦しいですね?
(注)トランスの巻数比を変えればまだ改善の余地はあるのですが、これ以上巻けないところまできています。

3.ドライバーアンプ
Driver Amplifier (6AU6)

ドライバーアンプは6AU6によるA級の電圧増幅器です。レベル調整用の減衰器の定数は、浮遊容量の影響が大きく、見直しをしました。ただし、これはエキサイターの出力レベル、ファイナルアンプの出来ぐあいによって、まだ変更する可能性があります。
安定動作(異常発振回避)のため、負荷抵抗に並列に入っているインダクタを空芯コイルから10mm角シールド付可変コイルの80MHz用(約0.7uH)に変更しました。
6AU6のグリッドバイアスが-2.46Vで信号のレベルが0.25Vopのとき、プレート負荷に4.0Vopが出力されますから24dBのゲインがあり・・・ちょっと低いですが・・・この段の使い方としてはまずまずの特性です。次の図が出力波形です・・・ちょっと汚いですが、測定環境および測定上の問題です?。


なお、この時の入力レベルは0.2W(4.5Vop)で、減衰器によって25dB減衰後6AU6のグリッドに入力されています。次の図が入力波形です。


調整の様子を次に示します。


まだオプティマムの状態にはなっていないのですが、最終的には減衰器を調整して出力のパワーは確保する予定です。

(注)測定系は200MHzまで伸びているといわれているものを使っていますが、どこまで正確かは疑問・・・校正など行っておりません、、アマチュアだから??

(参考)ドライバーアンプの検討に使った数学モデルを次に示します。

4.ファイナルパワーアンプ
Final Power Amplifier (6AQ5)

ファイナルパワーアンプの検討に入っていますが、まだ深く追及していません。現状からすると出力のマッチング回路は次の二つを検討して決めることになりそうです。
(1)πマッチ回路
(2)リンク結合並列共振回路
やはりπマッチ回路ですと、目標の出力電力を取り出すのに無理がありそうです・・・シミュレーションである程度予測されていましたが・・・
πマッチ回路のデーター取りが終わってからリンク結合の実験をしたいと思っています・・・浮遊容量が効いてくるのでどういう方式が出力電力を効率よく取り出せるのか??・・・まだよく解っていません・・・昔の本を見ると圧倒的にリンク結合が多いですね。

(参考)ファイナルパワーアンプの検討に使った数学モデルを次に示します。



【リンク】






No comments:

Post a Comment